今ストレスでくじけそうなあなたに贈る対処法10選. カミーユ・ルヴイ
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今ストレスでくじけそうなあなたに贈る対処法10選
フランス人の視点からストレス社会で生きる私たちがどう ストレスと向き合い、健康を取り戻し、人生を好転していくかの秘訣を説く処方箋
カミーユ・ルヴイ著
読者のみなさまへ
本書をお読みくださりありがとうございます。みなさまの健康を守るためにも、医師と相談の上で、本書が提唱するストレス対処法10選を実践してくださるようお願いします。健康状態が改善しない場合は、かかりつけの医師にご相談ください。医師との相談なく、本書の対処法10選を実践し、万が一心身の面で支障および不調があった場合は、理由の如何を問わず、著者は一切の責任を負わないものとさせていただきます。
はじめに
ストレスはわたしたちが何気なく送る日常生活の中に潜んでいます。求められた要求に体が反応した結果であって、いわばストレスの原因から精神的なバランスを保とうとした体の適応反応ともいえます。ただし、ストレスを感じることでポジティブな効果も生まれるので、日ごろの生活からストレスを完全になくしてしまうことはできません。周囲の環境、例えば物音などから刺激を受けると、私たちの体は自然に反応しますが、それは生理的な機能の一部であり、生命の維持には必要不可欠な反応ともいえます。
また、ストレスは状況によっては、私たちのやる気に火をつける原動力であって、八方ふさがりになったときに行動を効率よく改善してうながしてくれるエンジンにもなるのです。 ということは、ストレスはある意味、生まれつき人に備わっているポジティブな思考の現れともいえます。
でも、そのストレスがともすれば激しくなり、いつまでも引きずるようになると、私たちの精神や肉体はバランスを保つことができなくなり、さまざまな不快を感じるようになります。そして、心と体が周囲の環境に適応できなくなると、ついにはストレスに吞み込まれてしまうのです。
健康に悪い影響を与える過度なストレスは、自分でコントロールすることが難しくなります。まずは、その根本的な原因を突き止める必要があるのですが、必ずしも簡単に見つけられるわけではありません。また、ストレスが及ぼす有害な影響に対して、必要な対策を講じるべきなのですが、ストレスに対抗する万人共通の解決策などは存在しない、ということにも目を向けておかなければなりません。
このストレスの問題については、誰もが同じ方法で取り組むのは不可能で、日常生活で感じるストレスのさまざまな原因に対して、同じ反応を示すこともありません。
例えば、その人にとってはストレスであっても、ほかの人にとっては何でもないことだったりすることもよくあります。ストレスが個人差の体感であれば、それは私たちのライフスタイルを成り立たせる根本的な規範でもあり、それぞれの状況や性格に合わせて単純に適応させ、現代生活につきものの過剰なストレスにも対処できるようになるはずなのです。
★睡眠の質を改善しよう
「 睡眠が克服できない痛みなどない 」
オノレ・ド・バルザック
睡眠不足がストレスの原因になるのは明らかです。よく眠れない人が心身ともにリラックスしてくつろいでいるとは考えられません。例えば、夜にお砂糖を入れた甘い飲み物を飲み、テレビやタブレット、パソコンなどのブルーライトに長い時間さらされるような行動を取ると、良質な睡眠が妨げられることを、私たちはよく知っています。それと同じくらいに、心に浮かぶ心象や呼吸などは、睡眠力をさらに引き上げてくれるシンプルなコツであることも知っておくべきです。
また、精神科学の分野で多くの研究がなされているインドのヨーガで活用される心身を落ち着かせる技術、例えばソフロロジーなどは、寝るときのイメージが睡眠力の改善に効果的に働くといわれています。その原則はとてもシンプルで、次のようなステップから成り立っています。
① ベッドに横たわり、筋肉の力を抜いて全身をリラックスさせます。
② 次に目を閉じます。
③ 目をつむり、心の中でイメージしましょう。例えば、お風呂から出でパジャマに着替え、今あなたは寝室のベッドにゆったりと寝そべっている状態です。一日を過ごした後のこの瞬間に、ほっとした安堵感に体が包まれています。ゆったりと横たわり、体中に広がるこの何ともいえない幸福感が体中に広がっていくのをすみずみまで味わってみましょう。
④ ゆっくりと呼吸をして、ギリシャ神話の夢の神モルペウスの腕の中にゆったりと身をゆだねるように力を抜いてください。
数秒後、あなたはもう一度目を開けてゆっくりと周囲の環境と同化するように自分の存在を合わせてください。
次のエクササイズは、眠る前に自分は心身ともに良好な環境にいると実感できるように考えられたものです。ベッドで寝ようとしたときに、この簡単な呼吸法を実践するだけで、心身がゆったりとくつろいでいきます。それには、次の3つのステップを実践しましょう。
①4秒間、鼻から呼吸をする。
② 7秒間、息を止める。
③ 8秒間で、肺にたまった息をゆっくりと口から吐く。
必要なら、このステップを繰り返してください。
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